ブラウザの初期表示に画面がおさまりきらない場合のキャプチャ取得・テストケース作成の方法について説明します。
基本的にWebブラウザのテストでは画面外にあるUI要素でも自動的にスクロールして操作してくれるため、テストケース作成時にはあまり意識する必要がありません。ただ、使用するUI要素や画面のレイアウトによっては調整が必要な場合もあります。
目次
キャプチャの取得
縦に長い画面のキャプチャを一度に取得するには、キャプチャボタンの右側にある小さな下向き三角のボタンをクリックして、「ページ全体をキャプチャ」というオプションを有効にします。この状態でキャプチャボタンをクリックすると、画面全体をスクロールしてキャプチャを取得することができます。
制限事項
- 画面の横スクロールには対応しておりません。
- 固定されたヘッダ・フッタを含む画面では、ヘッダ・フッタがキャプチャの途中に何度も挿入される場合があります。
- スクロールすることによって要素が動的に追加されるタイプの画面では、すべてのキャプチャを取得することはできません。
- その他、画面のレイアウトによっては画面全体のキャプチャを取得できない場合があります。(ページ全体ではなく一部だけがスクロールする、スクロール時に要素のレイアウトが変動する等)
画面全体をキャプチャしたときに目的のUI要素が取得されない場合は、「ページ全体をキャプチャ」のチェックを外し、手動で目的の要素が見えている状態までスクロールしたあとにキャプチャを取得してください。
テストケースの作成
前述のとおり、一度キャプチャを取得してしまえばスクロールについてはあまり意識する必要はありません。たとえば画面外に出ている要素をクリックする場合も、その要素を対象にして「クリック」コマンドを選ぶと自動的にスクロールしたあとクリックが行われます。
ただし、自動スクロールが行われない場合もあります。
- UI要素のロケーターがAIロケーター(ai=XXのような表記)の場合
- UI要素が画面の範囲内に存在するが、固定されたヘッダやフッタで隠れている場合
- 画面全体ではなく、画面の一部をスクロールしないと対象のUI要素が見えない場合
これらに当てはまる場合は、クリックやテキスト入力の操作を行う前に「表示されるまでスクロール」を行います。そうすることで、操作したい要素が見えている状態にします。「表示されるまでスクロール」には「自動で」「画面全体」「UI要素」の3つの方法があり、基本的には「自動で」を選択します。詳しくはこちら。
3番目の「表示されるまでUI要素をスクロール」は、上記の「3. 画面全体ではなく、画面の一部をスクロールしないと対象のUI要素が見えない場合」にて、「表示されるまで自動でスクロール」でうまく動作しなかった場合に使用します。この例では、次に操作するため表示させたい要素が「ホーム(タイトル)」、そのためにスクロールさせたい要素(サイドバーやガジェットなど)が「area(1)」となります。
自動スクロールが必要かどうかをテスト実行前に判断するのは難しいので、スクロールコマンドは入れずにテストケースを作成してみて、実行しながら少しずつ調整していくのが良いでしょう。