同じような処理が複数のテストケースに現れる場合、その処理を「共有ステップ」として定義することで、他のテストケースからも利用できるようになります。処理内容の修正が必要になった場合も、共有ステップの内容を1箇所書き換えるだけで済むので、テストケースのメンテナンスの手間が軽減されます。
目次
共有ステップの作成
テストケース編集画面のテスト編集メニューから「共有ステップを作成」を選び(図1)、共有ステップ化したいコマンドを選択して「完了」を押します(図2)。
図1 共有ステップを作成
図2 コマンドの選択
「完了」ボタンを押すと、「*行目: このUIを共有ステップで使用するには、共有UIにする必要があります」というエラーが出ることがあります。
共有ステップ内で利用するUIは、プロジェクトの全てのテストから利用できる「共有UI」にする必要があるので、図3のようにエラーが出た行のUIをドラッグ&ドロップして共有UIにします。
図3UIの共有化
必要なUIを全て共有UIにして再度「完了」ボタンを押すと、共有ステップの作成ダイアログが表示されます。このダイアログ上で「共有ステップ名」を入力して「作成」を押します。
すると、図4のように処理の内容が共有ステップ化されます。
図4 作成された共有ステップ
共有ステップの利用
共有ステップを作成後、図5のように、コマンド選択ポップアップにて作成した共有ステップを選択できるようになります。
図5 共有ステップの利用
共有ステップの編集
共有ステップを利用しているテストケースにて「共有ステップを編集」ボタンを押すか(図6)、プロジェクトページの「共有ステップ」>「編集」(図7)をクリックします。
図6 「共有ステップを編集」ボタン
図7 プロジェクトページの「共有ステップ」
すると、図8のような共有ステップ編集画面に移動します。
図8 共有ステップ編集画面
編集画面では、共有ステップの内容を修正できますが、画面キャプチャのアップロードは行えません。
共有ステップ変数
共有ステップを利用する際に、パラメータを外部から指定して呼び出したいことがあるでしょう。例えば上記の「テストユーザー登録」のステップの場合、テストごとに違うユーザー名を指定してステップを呼び出したい場合があるでしょう。
このような場合には、共有ステップの「変数」の機能を使うことができます。
変数を指定するには、まず共有ステップ編集画面にてコマンド上の値入力欄と変数定義リストを接続します。なお、接続ボタンの無い値入力欄は接続することができません(図9)。
図9 値入力欄と変数定義リストの接続
接続したら、図10のように値に対応する適切な「変数名」を指定します。「変数値」は、共有ステップ利用時に最初にセットされている値で、空欄でも構いません。
図10 変数名の指定
同様に続けて作成できます。
共有ステップ編集画面からではなく、共有ステップ作成のポップアップからも作成できます(図11,12)。
図11 値入力欄と変数定義リストの接続
図12 変数名の指定
このようにして作成した共有ステップは、図13のように利用するテストケースから変数の値を指定することができます。
図13 テストケースから共有ステップの変数を指定
共有ステップ作成後に変数の内容を修正したい場合は、図14のように共有ステップ編集画面で行うことができます。
図14 共有ステップ編集画面で変数を編集
共有ステップ変数には入力文字列だけでなくボタンなどのUI要素を使うこともできます。たとえば画面上のメニューをすべて順にタップして遷移を確認したいといったときに使えます。値入力欄の場合と同じく、UI要素と変数を接続して適切な変数名をつけます。1つの変数に接続できるのは文字列とUI要素のいずれか片方のみです。
テストケース上で別のUI要素を関連付けたいときは、パラメタ名の部分に要素をドロップします。
図16 別のUI要素を紐付け